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第5回物書き会in山口企画・冬の闇鍋まつりにて
具材「光と闇の童話」をテーマにしたssを書いてみる試み
童話というのは子どものための物語ですが、
それはしばしば、子どもへ向けた警告の面を有します。
嘘をついたばっかりにオオカミに食われてしまった少年の話だとか。
森に入ったばかりにオオカミに食われてしまった少女の話だとか。
……あれ? オオカミばっかりだ。
まあオオカミはともかく。
童話というものには、えてして楽しい部分と怖い部分があるのです。
これは、そんな童話に魅せられた猫のおはなし。
その猫が絵本を見たのは、偶然でした。
近所のみいちゃんが、縁側で絵本を開いたまま眠り込んでしまったのです。
みいちゃんの横を陣取って日向ぼっこをしていた猫は、ふと絵本を覗き込みました。
その絵本は、猫が王子さまを探して宇宙に行ったところ、別の星から飛んできた船にさらわれてしまうところを開いていました。
猫の手では、このあとどうなるのか、ページをめくることもできません。
ですが、猫には素晴らしいアドバンテージがありました。
そう、自分こそ猫なのです。
物語のつづきがわからないなら、自分で確かめに行けばいい。
猫は決意して、港へ向かいました。
猫は船を乗り継ぎ、フロリダの発射場へ辿り着きました。
ここから宇宙船が飛ぶと聞いたのです。
うまく人目を潜り抜けた猫は、宇宙船の真ん中へ。
「自己都合による発射厳禁」の張り紙は無視。
操縦席に登り詰め、発射ボタンを押しました。
この話は、その後、人類の間で「宇宙船、無人のまま発射」として新聞を席巻することになります。
ですが、猫はそんなことは知りません。
宇宙船は軌道に乗って、土星の近くを通り過ぎました。
王子さまは、どこにいるのかな。
よそ見をしていたら、突然目の前が真っ赤に染まりました。
警告アラームが響いています。
どうやら、なにかが機体にぶつかったようです。
コックピットのドアが開きます。
猫は恐る恐る振り返りました。
そこには、宇宙服を着たオオカミが立っていました。
オオカミは舌なめずりをして言いました。
「三ヶ月ぶりの食糧だ!」
猫はそのまま、ぱくりと一飲みに。
張り紙を無視しなければよかったと、猫はオオカミのおなかの中で反省しました。
……え? 猫はどうなったかって? それは猫にしかわかりません。
どこかの星の王子さまが助けに来たのかもしれませんし、
オオカミのおなかの中で溶けてしまったのかもしれません。
ただ、この猫のおはなしは、
「自己都合で宇宙に行ってはいけないよ」と、
親猫が子猫に言い含める童話として、ずっとずっと語り継がれたということです。
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コメント
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